AIチャットボットとは?「メリット」や「費用対効果」を詳しく解説

AIチャットボットとは?「メリット」や「費用対効果」を詳しく解説

最近、よく耳にするようになった「AIチャットボット」。これは簡単に言えば、AIを利用したチャットボットのことです。いま、企業の業務効率化やDX化によって関心が向けられている「AIチャットボット」について、特徴やメリットを詳しくお伝えします。

AIチャットボットとは?

そもそも、チャットボットとは、インターネットを利用したリアルタイムのコミュニケーションを指す「Chat(対話)」と、自動化されたプログラムを意味する「bot(ロボット)」を組み合わせた造語です。

チャットボットは、自動で対話するためのデータベースを構築することができれば、人がいなくても、24時間365日、問合せなどの対応ができるようになります。実際に、問合せの対応や商品説明、販売などの分野で活用されています。

近年は、AIの技術が発達したことにより、AIを搭載したチャットボット「AIチャットボット」が注目を集めるようになりました。

「チャットボット」と聞くと、全てがAIを搭載しているイメージがあるかもしれませんが、実際はそうではなく、「AI非搭載型」と「AI搭載型」の2つに分けることができます。その違いを簡単に説明すると、次の通りです。

AI非搭載型

事前に人がルールを作成し、プログラムを組み、設定通りのルールに沿って回答を行う。回答のデータ分析などは行われないため、定型の返答しかできない。

AI搭載型

AIがデータを蓄積・分析(学習)していき、自らアルゴリズムを生成し、回答が変化していく(回答率の高いものを選ぶようになる)。

最近は特に、AI搭載型のチャットボット、つまりAIチャットボットのニーズが高まっているのです。それは、なぜなのでしょうか?

AIチャットボットのニーズが高まる背景

AIチャットボットのニーズが高まる背景には、「日本の人口減少」と「AIやコンピュータ処理速度の進化」があります。

日本は少子高齢化を迎え、人口減少が進んでいます。生産年齢人口は1995年から減少に転じていて、それはそのまま「労働者人口の低下」にも繋がっています。
2020年時点で「企業の34.0%が正社員不足を感じている」というデータがあり、さらに2040年には「国内の単独世帯が40%に達する」(=未婚率が増加し、少子化が加速する)という予測もあります。

高齢化社会のイメージ

このように労働者が不足していくなかで、白羽の矢が立っているのが「AIチャットボット」なのです。自治体などでは、人手不足の中でも行政サービスを提供して市民の暮らしを守るために、AIチャットボットを導入するところが出てきています。

もう1つは、AIやコンピュータ処理速度の進化です。
チャットボット自体は、1966年に世界で初めて誕生したと言われています。しかし、注目度が高まったのは、AIやコンピュータ処理速度が進化した近年のことです。2016年にLINEやFacebookメッセンジャーがチャットボットのAPIを発表したことで、サービスが増加していきました。

今後もAIチャットボットの需要は加速的に高まっていくことが予測されています。

富士経済グループのレポートによると、AIチャットボットの市場は、2016年時点では僅少でしたが、2030年度には150億円規模になるという予測も出ており、医療や金融などの幅広い分野で導入が進むとみられています。
また、同レポートにはAIビジネス全般の国内市場の予測があり、それによると、2016年度の2,704億円規模から、2030年度には20,250億円まで伸びるという可能性が示されています。

今後、ますますAIチャットボット、およびAIビジネスは注目を高めていくことでしょう。

AIチャットボットを導入する「メリット」とは?

企業がAIチャットボットを導入するメリットはどこにあるのでしょうか?

AIチャットボットをはじめとする、いわゆるITソリューションの導入は企業の「業務効率化」や「業務改善」、「生産性向上」には欠かせません。すなわち、AIチャットボット導入のメリットは、この点にあると言えます。

また、適切な運用を行えば、投資対効果や費用対効果にも優れています。

AIチャットボットの「費用対効果」

費用対効果のイメージ

AI-Q(※1)」などのAIチャットボットを開発・提供している木村情報技術では、AIチャットボット導入の効果として、大きく以下の3つがあると考えています。

※1...AI-Q
世界最高峰の人工知能であるIBM Watsonの優れた機能を、低コストですぐにでも気軽に導入できるようにした、国内初の画期的なAIソリューション。

1.検索時間の軽減

AIチャットボットを設置した場合、既存検索ツールの検索から回答にたどり着くまでの平均時間を、約1/4に削減することが可能です。1人あたり1日約30分と言われている検索時間を軽減し、問合せ対応の時間を短縮。顧客のストレスも少なくします。

2.問合せ対応件数の削減

AIチャットボットの導入事例からは、導入前と比較して、問合せ対応が29%減少したことがわかっています。AIチャットボットが"一時窓口"として機能するため、社内の担当者は直接対応する時間が減少。業務時間にゆとりが生まれ、その時間を別の業務に当てるなど、業務効率化につながります。
また、AIチャットボットは24時間365日対応であることから、ユーザーは営業時間を気にすることなく問合せが可能です。こうしたことが、顧客満足度の上昇にも繋がります。

3.ナレッジの共有が可能

一般的に、顧客からの問合せは電話やメールが多く、その対応は社員個々が解決している属人的な業務と言えます。人によって解決策や対応方法が異なり、そのナレッジ(知識や知恵)が会社の財産として蓄積されにくく、社員の退職等によってそのナレッジが失われてしまうことも少なくありません。

しかし、AIチャットボットにこうしたナレッジ(知識や知恵)をストックしていくことで、業務が標準化され、担当者の不在時でも対応が可能となります。また、蓄積された情報は企業の財産となり、喪失されることはありません。

カスタマーサポートのイメージ

上記の効果は、いずれも「AI-Q」の活用に基づいたものですが、他にもさまざまな機能や特徴をもったAIチャットボットが登場しています。AIチャットボットの導入を検討する際には、「自社にとって必要な機能とは何か?」をよく整理した上で、相性のよいソリューションを探していきましょう。

木村情報技術のAIチャットボット「AI-Q」は、多くのエンタープライズ企業で導入が進んでいます。約4割がIT関係問合せ、次いで総務経理の問合せ(約3割)、製品関係の問合せ(約1割)の順で活用されており、導入企業のうち約7割が従業員数500名以上の企業です。
社外からの問合せ対応だけでなく、社内向けに活用することも可能なことから、AI-Qが多様な業務課題の解決・業務改善をサポート。導入事例は、こちらのページからご覧いただけます。

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この記事の執筆者

編集部
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木村情報技術の中の人です。
テクノロジーとアナログ力を結びつけた情報を発信します。

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