Web会議で「デキる」を演出。TPOに合わせたバーチャル背景の選び方
自宅や外出先からWeb会議に参加するとき、Zoomなどオンライン会議ツールのバーチャル背景機能を使用している方も多いでしょう。ぼかし機能やバーチャル背景機能は、画面に映り込ませたくないものを隠すのに大変便利な機能です。近年はオンライン会議が当たり前になり、背景画像の無料ダウンロードサービスも増えました。
そこで今回は、さまざまなビジネスシーンやプライベートなど、状況に合わせてどんなバーチャル背景画像を選択すればよいか解説します。
バーチャル背景は基本的に使用が推奨される
Web会議で、テレワーク中の参加者が自宅の壁やカーテンをバックにカメラをオンにしている姿を見かけます。参加者にしてみれば、なにか見られたくないものが映っているわけではないのでしょう。しかし、ほかの参加者にしてみれば、壁紙の色やカーテンの柄、奥行きなどから、どうしても生活をイメージしてしまうものです。
Web商談やクライアントとのWeb会議では、そうした生活のイメージはどうしてもノイズになってしまいます。基本的にビジネスシーンでは、バーチャル背景を使用したほうが良いと考えてください。
それから、バーチャル背景機能を使うときは、部屋の背景と服の色のコントラストに注意します。白い壁に白い服、暗い背景に黒髪など、コントラストがはっきりしていないと、人物の体や頭部が透過してしまう場合があるからです。
バーチャル背景を選ぶポイント
ネットで検索すれば、無料でバーチャル背景画像をダウンロードできるサイトが多数ヒットします。オンライン会議ツールのZoomのサイトなどでも、さまざまな背景画像をダウンロードできます。
また、バーチャル背景画像に特化した「バーチャル背景の素材集」といったサイトもあります。
避けるべき背景画像とは?
背景画像の選び方は、あくまでWeb会議に参加するメンバーとの関係性や目的を鑑みて、適切に判断するようにします。大切なのはTPOです。家族や子供が写っているようなプライベート写真や、キャラクター系、趣味性の強い画像は、ビジネスシーンでは避けましょう。
背景画像を選ぶにあたり、重要なのが色味です。たとえば、紺の服と青系の背景画像など同系色を選ぶと人物が引き立たず、相手にぼんやりとした印象を与えてしまいます。ネクタイの色を選ぶように色の相性を考え、着ている服と同じ色味の背景画像は避けるようにしましょう。
同様に複雑な模様や、目がチカチカするような色の背景画像を選ぶと、相手の気が散ってしまいます。あくまで背景は背景。人物を引き立て、悪目立ちしないものを選ぶように注意してください。
目的とシーンに合わせて使うバーチャル背景
一番無難で使い勝手の良い背景は、オフィスの風景画像です。フリーの画像素材サイトで「オフィス」「デスク」といったキーワードで検索し、自分好みのものをいくつかダウンロードしておきましょう。また、家具メーカーなどで提供しているものもあります。
フリー画像素材サイト
オフィス家具メーカーのサイト
会社をPRするオリジナル背景
最近は、会社のロゴに加えて自社の主力商品や新商品、企業の社会貢献などをPRする背景画像を使用する企業も増えています。Web会議で雑談の話題になりやすく、企業のアピールにもなります。
こうしたオリジナル背景画像は、画像ソフトで制作するほか、オンラインでグラフィックデザインを制作できる「Canva」などでも作成できます。豊富な素材、テンプレートを使えば簡単に制作できます。背景画像を統一したデザインにすると、クライアントに対してスマートな印象を与えられるでしょう。
また、プレス発表や記者会見などでよく見かける、会社ロゴや商品ロゴが市松模様に並んでいる画像であれば、「ロゴマーケット」で作成できます。
オリジナル背景を制作できるサイト
※ロゴマーケットは有料のロゴ販売サイトですが、すでに手元にあるロゴ素材を使用するのであれば、無料で背景画像を制作できます。
バーチャル背景で名刺交換
オンライン商談やWeb会議の浸透により、名刺の代わりにオンライン名刺を利用する企業が増えています。オンライン名刺は、社名や氏名、肩書き、連絡先といった情報をデータ化してURLなどでやりとりを行いますが、この名刺情報をQRコードにしてバーチャル背景画像に埋め込むと大変便利です。画面上からスマートフォンで読み込みをお願いするだけで、難しい手順は必要ありません。
オンライン名刺サービス
オンライン名刺は、さまざまな名刺管理サービスで作成できます。
名刺風のデザインの背景画像を制作できるサイト
また、名刺風のデザインの背景画像を制作できるサービスも登場しています。初顔合わせの参加者が多いオンライン会議では、「誰がどの会社の人か、すぐにわからない」という場合がよくありますが、その問題を解決できます。さらに、この背景画像にオンライン名刺のQRコードを組み込めば、名刺情報の交換は完璧でしょう。
話題作りになる背景
初参加のメンバーが多い社内のWeb会議などは、どうしても場の雰囲気が硬くなりがち。そんな時に、背景機能を利用してコミュニケーションの糸口を作るのもいい手法です。
たとえば出身地の美しい風景や、最近旅行した先の風景を背景画像にすると、話題にしやすいでしょう。また、懇親の意味合いを兼ねた自己紹介的なミーティングであるならば、あらかじめ参加者にテーマを提示しておき、それに沿った背景画像を用意してもらうといった試みも楽しいでしょう。「小さい頃、若い頃の写真」「趣味」「ふるさとの誇り」など参加者が用意した背景画像を順に紹介することで、お互いをより深く知ることができます。
雰囲気をアゲる背景
ビジネスから離れ、もっとカジュアルなWeb飲みのような場では、バーチャル背景画像も遊び心をもってセレクトするといいでしょう。たとえばフリー画像素材サイトで「居酒屋」「ネオン街」などで検索し、参加者全員が同じ背景画像で統一すれば、雰囲気も倍増。1軒目、2軒目と背景を変えてみてはどうでしょう。
また、実際の部屋の様子はさておき、自分のインテリアの趣味に合わせて、北欧系の家具が好きなら「IKEA」、ナチュラル系なら「無印良品」といったセレクトも楽しいでしょう。
インテリア系のサイト
バーチャル背景画像は、使い方によってWeb会議やオンラインミーティングを円滑にする機能を持っています。参加するメンバーとの関係性や目的を踏まえて、TPOにあわせた背景画像を選択し、有効に使ってください。