2025年 新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。

昨今、世界情勢はますます不透明さを増し、多くの技術が驚異的なスピードで進化を続けています。このような状況の中、社員ともども健やかに新年を迎えられることを深く感謝しております。

私はロシア・ウクライナ戦争に関する最新情報を注視していますが、3年近く続くこの紛争は、世界中に大きな影響を及ぼしています。多くの命が失われ、関係国間の利害関係も大きく変化しています。ドローンなどの最新技術が、まるで映画のように戦争に利用されており、それが今後他国に広がっていく恐れもあります。こうして望まれない形で技術が利用されている現状には非常に心を痛めています。

この戦争はウクライナとロシアの対立にとどまらず、利権が絡む欧州やアメリカ、中東の国々を巻き込み、さらに北朝鮮や中国の動向も注視されています。また、アメリカのトランプ次期大統領の当選も、世界情勢に大きな影響を与えています。昨年12月に行われたアメリカ、フランス、ウクライナの3者会談を受け、停戦や終戦への期待も高まっていますが、依然として不確実な要素は残ります。

この戦争は日本にも大きな影響を与えています。身近なところではスーパーの食料品や生活必需品、ガソリン価格などが高騰しており、建設資材の価格も大幅に上昇しています。建設コストは従来の倍近くとも言われ、新しい事業が進まず困惑しているという事業者の話も多く聞いています。一日も早くこの戦争が終結し、世界により多くの平和が訪れることを心より願っております。

技術の進歩が目覚ましい生成系AIに関しては、以前は実現不可能と考えられていたシンギュラリティに向けて、AIの精度と技術が飛躍的に向上しています。それに伴い、AI関連ビジネスで新しいプロジェクトを立ち上げる際には、費用対効果の試算が難しくなっています。
生成系AIで重要な要因として、GPUサーバーや電力の供給などがありますが、成功する企業とそうでない企業の差が明確になりつつあり、これは将来の国家戦略にも大きな影響を与える可能性があると考えられます。

弊社では、戦略事業の一環としてAI関連の研究開発に力を注いできました。AI技術の進展と研究開発のスピードを見ると、AI事業の難しさを強く感じます。そこで、起業当初から掲げてきたニッチな分野にあらためて焦点を当て、AI事業を推進していきたいと考えています。

メタバース事業に関しては、ここ2~3年で「Web3」という言葉とともに急速に発展すると予想されていましたが、まだ少し早かったと感じるところもあり、多くの関連企業が停滞しているようです。しかし、あと数年後には、VRゴーグルなどの技術の進化とともに再び注目を集めるのではないかと感じています。弊社もメタバース事業に積極的に取り組んでまいりましたが、次のビッグウェーブを待ちながら、一時的に進め方の調整を考えています。一方で、Unreal EngineやVerseプログラミングに関しては、メタバース空間作りだけではなくUnreal Editor for Fortnite(UEFN)において大いに活用しながら、教育システムの構築に取り組んでまいります。

e-Sports事業も3年近く取り組んでまいりましたが、世界市場と比べると、日本ではまだ活発さが不足していると感じています。ベテランの経営者の中には、e-Sportsを単なる娯楽として捉えている方も多く、マーケティングやコミュニティとしての活用についての認識が十分でないように感じます。
しかしながらe-Sportsはオリンピック種目にも選ばれるようになっており、今後はゲームとしてだけではなくより広く注目され、市場も拡大すると期待しています。

ここまで挙げてきましたように、弊社はこの数年間、生成系AI、メタバース、e-Sportsと新しい分野に積極的に挑戦してまいりました。これは起業当初から、新しいことや、ニッチで面白い分野を追求する姿勢を継続してきた証です。

私が2005年に起業した木村情報技術株式会社は、おかげさまで今年20周年を迎えます。これまで多くの皆さまにお力添えいただいたおかげで、ここまで会社を存続することができました。あらためてすべての皆さまに心より感謝申し上げます。

今後は、新たな事業の柱として教育プラットフォームビジネスを展開し、α世代やZ世代といった若い方々が、世界で活躍できるためのシステムとコンテンツを提供してまいります。
今年予定している20周年記念行事では、数々の新しいサービスを発表できる見込みです。複数の教育プラットフォームビジネスのほか、地方創生プロジェクト、2024年に開始した徴収金収納代行サービス「学校PAY」、SAGAハイスクールDI人材育成プログラム「SEIRENKATA」など、新たな事業を次々と推進してまいります。さらに将来的には、映画製作にも携わりたいという夢を抱いています。ぜひご期待ください。

弊社は今年で20周年、企業としてようやく成人を迎える節目の年となりました。ただ年を重ねるのではなく、日々をワクワクと楽しく、これからも人に喜ばれることを判断基準として企業活動を継続してまいります。

本年も何とぞよろしくお願い申し上げます。

木村情報技術株式会社
代表取締役 木村隆夫

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