- 2023年4月2日、CMC GROUP、中京大学、自治体(愛知県・岡崎市・大府市)が連携して開催した世界自閉症啓発デーのイベントに、木村情報技術は自社オリジナルのメタバース空間「KIMULAND(キムランド)」を提供。100名を超える参加と高い評価を得た。
- アバターで参加した参加者からは、心理的安心感が高く、自閉症啓発の手段としてメタバースの活用は良いという意見が大半を占めた。
- 木村情報技術は今後も、「KIMULAND」で様々な取り組みを具現化し、メタバースの社会への貢献についての可能性を広げる。
イベントのイメージ
毎年4月2日は、2007年に国連が制定した「世界自閉症啓発デー」です。日本ではこの日から8日までを「発達障がい啓発週間」と位置付け、自治体など各種団体が自閉症をはじめとする発達障がいへの理解促進のために集中啓発を行っています。
木村情報技術は社会貢献の一環として、CMC GROUP、中京大学、愛知県、岡崎市、大府市が産官学で連携し開催した、自閉症啓発を目的としたイベントにおいて、自社オリジナルのメタバース空間「KIMULAND」を提供しました。
参加者の方々には、メタバース上でアバターを操作し、自閉症についての講演や自閉症の理解を深めるクイズ、自閉症当事者の創作物の展示などの多彩なプログラムを体験していただきました。
参加者アンケートの結果、メタバース上での参加は心理的安心感の面で良かったという意見が大半を占め、自閉症啓発の手段として、メタバースの活用は良いことであるという声が多く寄せられました。具体的には、アンケートに回答した参加者の94%が安心感を評価しました(「アバターでイベントに参加することに安心(72%)、やや安心(22%)」)。また、「メタバースの活用は、自閉症啓発にとって良いことだった」という回答は、97%を占めました(「自閉症啓発にメタバース空間を活用することは良いこと(78%)、やや良いこと(19%)」)。
本イベントは、自閉症についての理解を深め、誰もが幸せに暮らすことができる社会の実現への一助となりました。
自閉症啓発メタバースイベント実施概要
- タイトル
- LIUB 2023 in メタバース(KIMULAND) 「Light It Up Blue inメタバース(KIMULAND)」
- 日時
- 2023年4月2日(日) 9:00~19:30
- 開催形式
- オンライン(メタバース空間「KIMULAND」にて)
- 参加者
- 全131名が本イベントを体験
- 66名がメタバース「KIMULAND」 にアバターで参加
- 22名が岡崎市内のリアルイベントでメタバース「KIMULAND」に共有アバターで参加
- 43名が動画配信サイトの同時中継でメタバース「KIMULAND」を視聴
- 主催
- 学校法人梅村学園 中京大学 現代社会学部 辻井正次研究室 (愛知県豊田市貝津町床立101)
- 共催
- CMC GROUP(株式会社シイエム・シイ、本社:愛知県名古屋市中区平和一丁目1番19号、
代表取締役:佐々 幸恭) - 後援
- 愛知県・岡崎市・大府市
- 協力
- 木村情報技術株式会社 (本社:佐賀県佐賀市卸本町6-1、代表取締役:木村 隆夫)
イベントの内容
メタバース空間(KIMULAND )内での開催イベント
- 理解する
- 自閉症クイズ、モニター神経衰弱、市民公開講座
- 遊ぶ
- バリアバリューゲーム、キーワードラリー
- 鑑賞する
- 自閉症当事者の創作物展示、自閉症活躍者コーナー、学生制作ドラマ、ブルーライトアップ中継、書道パフォーマンス動画
*メタバース空間でのイベントの他に、「リブラ岡崎(岡崎市)」、「大府市歴史民俗資料館(大府市)」でも、自閉症当事者の創作物を展示。
参加者アンケートの結果
参加者の属性
1.参加者の年代 (n=36)
2.参加者の現在地 (n=36)
3.参加者の職業 (n=36)
[メタバース活用への評価]
Q1.自分の顔を現すことなく、アバターでイベントに参加することについて、あなたの安心感を教えてください。(n=36)
Q2. Q1でお答えになった理由を教えてください。 (n=30)
【安心】【やや安心】
- 人に見られることなく楽しめるから。
- 自分の顔を映さなくて良いので、とても気楽に参加することができる。
- 知らない人に顔を晒すことがないから。
- アバターならほかの人と共有してイベントに参加できるため安心します。
- いつどんな時も参加をしたいと思ったら参加ができるから。
- 名前以外の個人情報を出さずに参加できるから。
- 匿名性を保てる。
- 人目を気にしなくて落ち着いて参加できるため。
- あまり顔を出したくなかったので、こうやってアバターを使って参加できるのは安心する。
- 緊張せずに会話ができる。
- 顔を見せるより色々な意見を言いやすい。
- 気を使いすぎずにできる。
- 身だしなみを整える時間が必要なかったため。
【やや不安】
- 自分の顔が見えないのは安心だけど、自分以外の人の顔が見えないのは少し不安。
[メタバース活用への評価]
Q3.自閉症啓発にメタバース空間を活用することについて、あなたの意見を教えてください。(n=36)
Q4. Q3でお答えになった理由を教えてください。 (n=30)
【良い】【やや良い】
- 自閉症についてより理解することができるから。
- ゲームなどを活用していてとても分かりやすく自閉症について学ぶことができるから。
- 自宅から出向くことなくイベントに参加できるから。
- オンライン上だからどこでも参加出来る。
- どんな症状を抱えていても誰でも参加をすることができるから。
- どこにいても何かをしながらでもイベントに参加できる。
- 対人的なプレッシャーが少ないので参加しやすい。
- 会場まで足を運べない人でも、リアルに近い感覚で参加できるため。
- この空間で居心地が良い人もいると思うから。
- より多くの人に啓発を行える。
- 当事者でも参加しやすくなる可能性がある。
- リアル会場だと疲れてしまうが、メタバースは疲れず気軽に参加できるので良いと思う。
- 自分自身をキャラクター化しやすく、画面も見やすかった。
- 展示やアートを見られて、簡単にリンクに飛べるため。
- ネット環境があれば、どこでも参加できるため。
- 交通の手間がかからないため。
- 対面より気軽に色々な意見交換がしやすいから。
- 自己表現が苦手な方もいらっしゃるので、メタバース空間でより多くの人が参加できるイベントになったと思います。
- 新しい体験を通して、自閉症に関する情報を理解することができ、かなり新鮮だった。
- 「名称は知っているけど、どんなことなのか知らない」といった世の中の課題を、メタバースという新しい方法で勉強するのは総合的に面白かった。
【やや悪い】
- 宣伝の仕方にもよると思うが、かえって身内だけのイベントになるのでは?将来的には分かりませんが。
[メタバース活用へのご感想やご意見]
Q5.今回のメタバースイベントのご感想やご意見を教えてください。 (n=24)
- 自閉症について詳しく知ることが出来ました。
- ゲームなどでとても楽しく、分かりやすく自閉症について学ぶことができてとても良かったです。
- アバターで行うことで顔も映さなくて良いので安心して参加することができました。
- 実際に会場でやるのもいいと思うが、このようにメタバース空間を用いるのは全国各地から参加できるので規模が広がり、色んな人の目につく機会になり、良いと思った。
- 自閉症について詳しいことがわかってよい経験でした。
- 楽しくクイズできた。
- 使い方がわかると面白そうです。
- 動き方(拍手の仕方)がわからないこともありましたが、それも含めて面白かったです。
- しっかりと作り込まれていて良かった。学習することもできたり楽しむことも出来たりして良かった。
- 皆さんと同等に参加できる雰囲気が良いと思いました。
- 普段触れることのない自閉症について学ぶことができ、他大学の学んでいる内容、様子を知ることができる点においても有意義に過ごすことができました。
- まだ始まったばかりでわからないけど、楽しいです
- 新しい試みで、楽しく過ごせました。
- アバターの動きの制御が少々難しかったです。
- 初めてメタバースに参加して、いろいろな可能性を考えることができた。
- メタバースによって啓発活動を行うことで一般の人にも手軽に情報を届けられるのではないかと感じました。
- 作品を実際に見なくても、画面上でも作品をしっかりと見ることができ感じることができてよかったです。
- 神経衰弱や展示会など楽しいイベントありがとうございました。
- モニター神経衰弱がとても興味深い内容で面白かった。
- イベントに参加しましたが、メタバースでの参加は思っていたよりも取り組みやすかったです。
- 障がいについて理解を深めることが出来ました。ありがとうございました。
- 今回はダンスパーティーのみ参加でしたが、みんなの使いこなし方やナイトクラブでの過ごし方が上達してくると、ダンスしながら個別で会話したり、席に座って会話するなど、様々な楽しみ方ができると思いました。
- もう少し動画のクオリティが上がれば、ライブのようなこともできるような気がして今後が楽しみです。
- アバターづくりや操作など面白かったです。
- 非現実的な空間で自由に過ごして楽しく勉強するのは非常に素敵なことだと感じました。
- やり方が分かれば面白いと思った。
世界自閉症啓発デーとは?
自閉症のことを知るための日をつくろうと、世界の国の代表が国連の会議で毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」に決めました。それから、いやし・希望・平穏を表す「青」をシンボルカラーにして、世界各地でイベントやライトアップが行われるようになりました。
4月2日は、青色のものを身に付けて、自閉症をはじめとする発達障がいの人たちを応援している世界中の人たちとつながりましょう。
発達障がい啓発週間とは?
日本では、毎年、世界自閉症啓発デーの4月2日から8日を発達障がい啓発週間として、シンポジウムの開催やランドマークのブルーライトアップ等の活動を行っています。自閉症をはじめとする発達障がいについて知っていただくこと、理解をしていただくことは、発達障がいのある人だけでなく、誰もが幸せに暮らすことができる社会の実現につながります。
イベント開催の社会的意義
2022年12月に、文科省は発達障がいの可能性があり特別な支援が必要な小中学生は、「通常の学級に"11人に1人程度"在籍していると推計される」との調査結果を発表し、社会的な注目を集めています。
一方で、「発達障がい」は、身近にあるけれども、社会の中で十分に知られていない障がいでした。また、「発達障がい」のある人は、特性に応じた支援を受けることができれば十分に力を発揮できる可能性がありますが、従来はその支援体制が十分ではありませんでした。
このような背景を踏まえ、発達障がいについて社会全体で理解して支援を行っていくために、平成17年4月から「発達障がい者支援法」が施行されています。
メタバース空間を活用したイベント開催のきっかけ
今回のイベント共催者であるCMC GROUPの担当者は、学生時代に中京大学に在籍し、在学中に取り組んでいた発達障がいに関する研究について、当時新聞社から取材を受け、記事になった経験があります。
その後、CMC GROUPに入社し、業務提携関係にある木村情報技術のメタバース空間「KIMULAND」の活用企画を担当することになりました。メタバース空間であれば、発達障がいの方にとってもコミュニケーションのハードルが低く、親和性が高いと考え、今回のイベントの企画に至りました。
参考画像
過去の自閉症啓発イベントの様子]
LIUB2022(2022/4/2)
メタバース空間「KIMULAND」に関するお問合せ先
木村情報技術株式会社
メールフォーム:https://www.k-idea.jp/kimuland/contact/
本件に関する報道関係者様からのお問合せ先
木村情報技術株式会社 PR部 /
担当:田中正隆・山本久美子
TEL: 0952-97-6100
FAX: 0952-31-3919
E-mail: toi@k-idea.jp
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